骨幹部分

骨幹部分

フレーム
フレームは自転車を構成する上での最大の部品であり、根幹である。
ハンドルやタイヤ、コンポーネントなどは含まないが、フロントフォークを含む。
フロントフォークを除いた場合、「フレーム体」という。
フレーム体は基本的に8本のパイプ(チューブとも言う)で構成されている。

フレームの形状は、基本形でありスポーツ車に多いダイヤモンドフレームのほか、シティサイクル(俗にいうママチャリ)に多く採用されているスタッガードやパラレル、U字などの形がある。
主な相違点はトップチューブとダウンチューブの位置と形状で、ダイヤモンドフレームではトップチューブ、ダウンチューブともに直線的で、トップチューブは地面に平行、もしくはそれに近い。
U字フレームではトップチューブ、ダウンチューブは曲線的または直線的であり、トップチューブは後方が下がるように取り付けられている。
以前は、これらのチューブをラグといわれるジョイントを介して繋いでいたが、最近はチューブの端を直接溶接する繋ぎ方が多くなっている。

フロントフォーク
前輪とフレーム体の間に存在する部材で、この部材がステアリングコラム(ヘッドチューブを貫いてハンドルまで至るフォークの上部)を中心として左右に回転することで、自転車の操舵を可能としている。
一般的には高張力鋼やステンレス鋼、アルミ合金などで作られるが、チタンやカーボン繊維樹脂製のもの、サスペンション付きのもの等もある。
形状としては先端まで直線的なストレートタイプと先端が前方に湾曲しているベンドタイプがある。
また二股の部分は、金属製のものに関してはラグと呼ばれる部品を介して複数の部材をつなぎ合わせたもの(ノーマルフォーク)と、一本のパイプを曲げて二股状に成形したもの(ユニクラウンフォーク)が存在している。
ステアリングコラムは地面に対して垂直でなく、後方に寝かせられている(キャスタ角)。
ステアリングコラムの延長線が地面に交差する点とタイヤの接地面との距離をトレールと呼ぶ。
トレール量とキャスタ角は合わせて走行時の挙動を示す指標となるが、一方だけが提示される場合もある。
700cサイズの自転車の場合でトレールは45mmぐらいが標準的である[要出典]。
フロントフォークとフレーム体はベアリングを内蔵したヘッドパーツ(ヘッドセット)で結合される。
ヘッドセットには、コラムに切ったネジで締め付け調整するノーマルタイプと、コラム内にナットを打ち込み上部からステムごと押し付けて調整するアヘッドタイプの二つがある。
ヘッドパーツはフレーム体のヘッドチューブ(ステアリングコラムが入る部分)のパイプ径とステアリングコラムの根元部分(クラウンレースと呼びヘッドパーツのベアリング受けをはめ込む部分)で、JISサイズ、1インチ(ノーマルタイプ)1-1/8インチ(オーバーサイズ)1-1/4インチ(スーパーオーバーサイズ、フィッシャーサイズ)1-1/2インチ (OnePointFive) などの種類がある。
古いものにはフレンチ規格 (35mm) など特殊なサイズのものもある。

接点部分

 接点部分

人間の身体が自転車と接触する部分はペダル、サドル、ハンドルの3点である。
この3点は日本では「三つのル」と呼ばれて、快適性を左右し、非常に乗り手個人の好みが分かれる部分である。
主観による判断基準が多いため、技術というよりも趣向で選択する要素が多い。

ハンドルバー
ストレートハンドル
シャロー形状のドロップハンドル アナトミック形状のドロップハンドル操縦操作を行なうと共に乗員の体を支え安定させる為のハンドル。
シティサイクルなど日常生活用の自転車では「ハンドル」と呼ばれることが多く、スポーツ・競技用の自転車では「バー」と呼ばれることが多い。
ハンドルバーとステアリングコラムはステムあるいはハンドルポストを介して結合されているものが多い。
形によって、とんぼハンドル(オールラウンダーバー)、アップハンドル(ライズバー)、ストレートバー、ドロップバー(ドロップハンドル)、セミドロップハンドル、ブルホーンバーなど、他にも多くの種類に分けられる。
ストレートバーはMTBやクロスバイクに多く使われる。
ロードレーサーやランドナー、スポルティーフ、トラックレーサーに使われるのはドロップバーである。
これは舗装路を走るスポーツ用自転車では最も一般的な形状である。
ただし自転車の種類によって細部に違いがある。
ランドナーの場合は前から見てハの字型に広がったランドナー専用のドロップバーであるランドナーバーを使う。
これはハンドルの前にバッグを装着することが多いランドナーでは、ドロップ部分を握った際に通常のドロップハンドルでは手がバッグに干渉してしまうからである。
また、トラックレーサー用のドロップバーは、競技の性質上バー上部を握る必要がないという前提の為、上部に直線部分が存在しない独特の形状を持っている。
ロードレーサーのドロップハンドルは伝統的な形状(真横から見た際にドロップ部分が自然な円を描いている。
シャロー(shallow)型と呼ばれる)のものと、近年発達した人間工学を取り入れ、ドロップ部分を複合カーブにして握り込みやすくしたアナトミック(anatomic)形状のものに分けられる。
またブレーキワイヤーがブレーキレバーから飛び出さない、いわゆるエアロ型のブレーキレバーが一般的になると、ハンドルの上部にブレーキワイヤーを這わせる為の溝を設けたものも普及していった。
更にデュアルコントロールレバー(シフト操作機能付きのブレーキレバー)が普及すると、デュアルコントロールレバー装着を前提とした形状のドロップハンドルも登場した。
ドロップハンドルの仕様は「クランプ径」「幅」「リーチ」「ドロップ」「形状」「材質」によって表現される。
「クランプ径」とはハンドルバーを保持する部材(ステム)にハンドルバーを固定するクランプ部分のサイズのことで、25.4ミリ、25.8ミリ、26ミリ、31.8ミリなど規格が乱立している。
「幅」とはハンドルの幅のことであるが、ハンドルバーの円筒の中心部から中心部までの幅を表示するメーカー(芯・芯と呼ばれる)と、ハンドルバーの左右の端から端までの幅を表示するメーカーがあるので、「幅400ミリ」と表示されている場合でも、前者か後者かによって実際の大きさは大きく異なることになる。
「リーチ」とはステムに結合される部分から前方にどれだけ突き出しているかを表現する数値で、この数値が大きいほど、同じトップチューブ長・同じステム長ならばブレーキレバーが乗り手から遠くなる。
「ドロップ」とはステムに結合される部分から下方にどれだけ突き出しているかを表現する数値で、この数値が大きいほどブレーキレバーを握る巡航時と、ハンドルバー下部を握るダウンヒルやスプリント時との間で、乗り手の姿勢が大きく変化することになる。
「形状」については既述なので省略する。
「材質」についてはアルミ合金のもの、カーボン素材のもの、クロムモリブデン鋼のものが一般に使用されているが、それぞれに長所と短所がある。
ブルホーンバーはその名の通り牛の角のような形状をしているもので、トラック競技用のトラックレーサーに使用されることが多い。
サドル
人の臀部を乗せる部分で、乗り手の体重の多くをここで受け止める。
よってサドルの選択は乗車時の快適性を大きく左右する重要な課題である。
初期には一枚革をサドルフレームに鋲で張った革サドルから始まり、現在では人間工学からアプローチをして多様なサドルが出回っている。
しかし数々の革新が自転車の姿を変えてきたのにもかかわらず、サドルには基本形を大きく変える革新が起こっていない。
伝統的な革サドルが現在も市場の一角を占め、愛好する人々も多い。
また素材が違っていても現在のサドルのほとんどが、革サドルとほぼ同じ形状をしている。
またプロの自転車選手はサドルに関しては保守的で、慣れたものを使い続けることが多く、時として所属チームの契約メーカー以外のものを使うこともある。

ペダル
ペダルに関しては駆動部分も兼ねているので次項目の駆動部分で説明する。

駆動部分

人間の筋力を推進力として変化させる部分。
安全型自転車の確立以降、この部分に技術更新が形となって現れることが多い。

内装型変速機の内部構造駆動系の部品は

ペダル
クランク
ボトムブラケット
ローラーチェーン
スプロケット
ホイール
ハブ
スポーク
ニップル
リム
タイヤ

の順で動力が伝わる部分と

変速機 (自転車) のような動力の効率を変える部分とに分かれる。
動力伝達部分

ペダル
最初に動力を受ける部分。
人間の足の上下運動をペダルの軸が回ることによってクランクの回転運動に変化させる。
競技用車両などのペダルには脚や靴をクリップ(トウクリップとトウストラップ)や専用の金具(クリート)で固定するもの(ビンディングペダル)もある。

クランク
フレームのボトムブラケットシェルを中心に回転する部分。
クランクはボトムブラケット(BB、ハンガー)という軸受けによりフレームに接続され、回転運動及び左右方向の位置決めをしている。

ローラーチェーン
クランクで伝えられた動力を後輪に伝達する重要な役割をする。
ローラーチェーンの原理が発明され、自転車には安全型自転車になってようやく登場し、それまでは前輪の軸がクランクと直結していた。

スプロケット
正確に言えばクランクのチェーンホイールも含め歯のついたギア板のことを「スプロケット」と呼ぶが、ここでは後輪軸についたものに限定する。
チェーンで伝えられたクランクからの動力を後輪軸のハブに伝える役割をする。
スプロケットには一つしかないもの(固定ギア、BMXなどのシングルスプロケット)と大小のスプロケットが重ね合わさったものがあるが、後者の中で一つの部品として束ねられているものを「カセットスプロケット」と呼ぶ。

ホイール
中心部のハブ、そこから伸びるスポーク、円形のリム、リムを固定しているニップルからなる。
自転車のホイールには前輪、後輪2種類ある。
前輪:フロントフォークに軸が固定され、ステアリングラムを固定したステム、ハンドルより走る方向を決める。
後輪:フレーム本体に軸が固定され、動力を駆動させる。
上記の役割が決まったのは安全型自転車の登場以来で、それまでは動力の駆動と操舵双方を前輪で行っていた。
現在ではリカンベントの一部のみこの方式を取られている。

ハブ
ハブには前輪用、後輪用と2種類あり、動力を伝える後輪用は固定ハブ、フリーホイールの2種類ある。
固定ハブとは後輪軸とハブ本体が直径しているハブのことで、初期の自転車には使用されていた。
現在ではトラックレーサーに使われる。
ペダルの動きに合わせて、前転もすれば後転もする。
固定ハブを使用した自転車で急にペダルの動きを止めると転倒するので注意を要する。
フリーホイールとは一定の方向のみペダルの動きに合わせてハブ本体が動くハブのことで、ほとんどの自転車はこのハブを使用している。

スポーク
ハブとリムとつなぐ棒状のものであり、ハブ本体とリムをつなぐ役割を果たす。
スポークの先端は直角に曲がっており、先端は潰されている。
もう片一方の先端はネジ状になっている。

リム
車輪の円周部分。
穴が開いており、ここからニップルというナット状の細短い管でリムに開いている穴を通して止められハブ本体と固定される。
またリムがタイヤをつなぎとめる役割も果たしている。
つなぎとめる方法はタイヤの種類によって変わる。

タイヤ
動力を路面に伝える部品。
ここでペダルより与えられた動力は推進力となる。
自転車の全てのタイヤはゴム製品でできており、走行効率、快適性において非常に重要な役割を担う。
詳しくは自転車用タイヤを参考のこと。

変速部分
自転車のギア比を変える装置のこと。
自転車には必ずしも必要な機能ではないが、動力の効率を大幅に向上させるので、ほとんどの競技用自転車には取り付けられている。
大まかな分類としては外装式と内装式がある。
一般に内装式は「ハブギア」、外装式のものはとくに「ディレーラー」と呼ぶ。

内装変速機は後輪のハブに内蔵され、遊星歯車機構の原理によりギア比を変更する。

外装変速機はクランク、後輪のハブに取り付けられた大小のスプロケットをチェーンをずらすことによってギア比を変更する装置のことで、クランク上のスプロケットを変更させるものを「フロントディレーラー」と、後輪のスプロケットを変更させるものを「リヤディレーラー」と呼ぶ。
前者は一般車には取り付けられていないことが多い。
外装型は大きさが異なる複数のスプロケットの間でチェーンを移動させ、ギア比を変更する。
登場当時はシャフト型とパンタグラフ型の二つの形式があったが、現在はパンタグラフ型のみ。

駆動部分

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